チャドウィック・ボーズマン主演の映画「ブラックパンサー」の感想とネタバレです。
色々な設定が通常と逆転している面白い映画でした。
こんにちは、よしぞうです。
マーベル映画「ブラックパンサー」を見ました。そのあらすじとネタバレ感想です。
悪役キルモンガーの考えにも一理あり、ちょっと考えさせられる内容の映画でした。
また、ずっと謎だったブラックパンサーの超人的な能力についての謎が解けました。
というわけで、以下ネタバレします!
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目次:映画「ブラックパンサー」 感想とネタバレ
- 「ブラックパンサー」 登場人物とあらすじ
- 感想:ヒーローがヴィランの意志を継ぐ異色の映画
- キルモンガーがオークランド出身の理由
- 前国王はあの年齢までブラックパンサーだったのかな
- ハーブはインフィニティストーンと関係あるのか?
- ヴィブラニウムはどうやって加工するんだろう?
- エンドロール後の映像でバッキー登場
- その他、小ネタなど
- まとめ
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「ブラックパンサー」 登場人物とあらすじ
登場人物
ワカンダ国
- ティ・チャラ:ワカンダ現国王(ブラックパンサー)
- ティ・チャカ:ワカンダ前国王(ティ・チャラの父)
- ラモンダ:ワカンダ女王(ティ・チャラの母)
- シュリ:天才科学者(ティ・チャラの妹)
- ナキア:ワカンダ国のスパイ(ティ・チャラの元カノ)
- オコエ:国王の親衛隊ドーラ・ミラージュの隊長
- ウカビ:ワカンダの国境を警備するボーダー族のリーダー
- エムバク:ジャバリ族のリーダー 王家と距離を置き山奥に住んでいる
- ズリ:ワカンダの高僧・国王即位の儀式を仕切る
- ウンジョブ:ワカンダ国のスパイ(ティ・チャカの弟でティ・チャラの叔父)
ヴィラン
- エリック・キルモンガー:元アメリカの秘密工作員・ワカンダ出身
- ユリシーズ・クロウ:ヴィブラニウムを狙う武器商人
その他
- エヴェレット・ロス:CIAエージェント
- ジェームズ・"バッキー"・バーンズ:ウィンター・ソルジャー
あらすじ
アフリカの奥地にあるワカンダ王国。大昔、希少鉱物ヴィブラニウムを含んだ隕石が落下します。
世間からは未開の国と思われていますが、現在ではヴィブラニウムの恩恵を受けて、世界で一番の超ハイテク国。
ワカンダ王国はヴィブラニウムの存在を隠していますが、ユリシーズ・クロウという武器商人がそれを狙っており、ワカンダはクロウを捕まえようと行方を捜しています。
そんな中、ユリシーズ・クロウと手を組んでいるエリック・キルモンガーがクロウを裏切り、クロウの身柄を手土産にワカンダ国を訪れます。
エリック・キルモンガーは、実はワカンダ王国と深い関係がある人物でした。。。。
はたしてその正体は?
感想:ヒーローがヴィランの意志を継ぐ異色の映画
この映画で一番印象的なのは、悪役であるキルモンガーの主張が正しいということ。
彼は「貧しい人々をワカンダの技術で援助する」と主張します。
ワカンダ王国は長い間、自国の技術を隠すために世界の貧困層には目を背けていました。同じアフリカ系黒人が惨めな生活をしていることを知っていながら。。。
それを変えようとしてワカンダに乗り込むキルモンガーですが、少し暴力的・急進的に進めようとしたためワカンダからは反感を浴びてしまいました。
キルモンガーの暴走を阻止するため国王ティチャラ達は戦います。
最終的に勝利したティチャラですが、葛藤の末、キルモンガーが主張していたとおりワカンダの技術を世界のために使う事を決定します。
ヒーローがヴィランの意志を継ぐという、珍しい展開なのが印象的でした。
肝心の「映画として面白かったかどうか」ですが、一応最後まで楽しめます。
ただ、事前に「全米で超話題!」というニュースが多く、かなり期待して見に行ったためか「ものすごく面白い!」という程ではありませんでした。
もちろん、ちゃんと楽しめますが期待値が高すぎてしまった。
普通の期待値で行くことをお薦めします。
キルモンガーがオークランド出身の理由
冒頭のシーンでエリック・キルモンガーの子供時代が描かれます。
場所はカリフォルニア州オークランド。「治安が悪い街ランキング」で必ず上位にランクインする街です。
人口構成では黒人の比率が多く、貧しい黒人が多い地域として、今回の映画のテーマにもピッタリだったのでしょう。
また、オークランドは監督の出身地でもあるそうです。
オークランドは黒人運動組織「ブラックパンサー党」が結成された場所でもあります(実在した組織です)。
黒人に武装蜂起を呼びかけていた「ブラックパンサー党」は、キルモンガーの行動を連想させますね。
そういった様々な理由からオークランドが選ばれたのだと思います。
今までの映画ならキルモンガーの生い立ちはヒーローに使われることが多かった
キルモンガーは、国王の血筋にもかかわらず、不遇の子供時代を過ごし国王の座を奪うために戦います。
今までの映画だと、本来はこういう立場の人がヒーローになるパターンが多いですよね。
例えば、
王様を裏切った側近が王になり、幼い王子は命の危険を感じ、他国へ逃亡し隠れて生活。
そして、成長した王子は、裏切った側近から王の座を奪い返すために祖国にもどる。
みたいな(笑)。
そういった設定をひっくり返してあるのが面白いと思いました。
前国王はあの年齢までブラックパンサーだったのかな
ティ・チャカ前国王は、映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の冒頭で爆発テロにより死亡してしまいます。
その際に、息子のティチャラは前国王の指から指輪を抜いて自分の指にはめます。
この時に王の資格を受け継いだとすると、それまではずっと前国王がブラックパンサーの仕事をしていたのでしょうかね??
かなり高齢なんですけど。。。ハーブの力ってそれほど凄いのかな(笑)。
また、ハーブで強化していたなら爆発から逃げられそうな気もするけどなあ。。。
ハーブのエキスは国王だけの特権なのかな
親衛隊のオコエがブラックパンサー並に強いのですが、彼女は普通の体なんですよね?
韓国のヴィブラニウム取引場所でクロウ達と戦った際には、2階の欄干から飛び降りてましたけど。。。普通の人間なのか・・・?
ひょっとしたらハーブを分けてもらってるのかと思ったけど、映画を見る限りではハーブを使えるのは王様だけっぽいし。
その辺が謎でした。
そういえば、ワカンダには軍隊らしきものがないですね。親衛隊しか出てこない。
いわゆる、アメリカみたいな陸海空の軍が揃っていないようなので、世間に技術を解放したらあっという間に襲われて制圧されちゃいそうな気がする。
ヴィブラニウムでアイアンマンみたいなパワードスーツ軍団を作れば最強なのに。
ハーブはインフィニティストーンと関係あるのか?
マーベル映画のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)で最大の謎である「インフィニティストーン」。
今回はソウルストーンが出てくると予想されていましたが、一言も出てきませんでした。
超人的な能力は「ハート型のハーブ」を飲むことで得られるので、あれがソウルストーンなのかな?
ハーブはヴィブラニウムが落下した影響で不思議なパワーを持っているらしいので、そうすると、ヴィブラニウム自体がソウルストーンなのか?
それとも、落下した隕石の中にソウルストーンが存在して、それがヴィブラニウムという最強の鉱物を作っているのかもしれません。
ハーブが「ハート型」というの気になります。「ハート=魂」とも言えますので、ソウルストーンと何らかの関係がありそうな気がします。
次に続く映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では、悪役のサノスがインフィニティストーンを集めようとしますので、その中で明らかになるのかな。
ヴィブラニウムはどうやって加工するんだろう?
ユリシーズ・クロウはヴィブラニウムの密売をしていましたが、世界一硬い物質(たぶん)をどうやって加工するんでしょうね??
加工する技術がないと、武器に転用も出来ないと思うけど。
シュリなら知っているんでしょうね。
シュリはアイアンマンのトニー・スタークに匹敵する天才っぷりでしたね。
秘密を隠している国のわりには、治療が終わったエヴェレット・ロスにベラベラと秘密を話してますけど(笑)。おしゃべり好き女子高生だろうか。
キャプテン・アメリカの盾もヴィブラニウムを使っていますが、あれはピュアなヴィブラニウムではなく、ヴィブラニウム合金でヴィヴラニウムと鉄の合金だそうです(原作コミックスの設定)。
そうだったのか。全部ヴィブラニウムかと思っていました。
コミックス設定によると、ヴィブラニウム単体よりもヴィヴラニウムと鉄の合金の方が硬いそうです。
エンドロール後の映像でバッキー登場
本編に出てくるのかなと思っていましたが、エンドロール後にようやく「ウィンターソルジャー」ことバッキーが登場。
映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のラストで、ワカンダに保護され冷凍睡眠するシーンがありました。
シュリのおかげでかなり治療が進んでいる様子です。
エヴェレット・ロスが担ぎ込まれた際にシュリが言った「また白人を治療できる」という台詞はバッキーの存在があったからですね。
バッキーは現地の子供から「ホワイト・ウルフ」と呼ばれていましたが、これは原作に出てくるキャラクターの名前のようです。
「ウィンターソルジャー」とは別キャラクターなので、なぜこの名前で呼ばれているのが謎。
原作では「ホワイト・ウルフ」は前国王ティ・チャカに養子として育てられていた人物で、その後「ホワイト・ウルフ」と名乗り、ワカンダの秘密警察を率いる人物です。
ひょっとしたらワカンダ国内では「ウィンターソルジャー」という名前ではなく「ホワイト・ウルフ」と呼ばれるようになるのかもしれませんね。
ワカンダを守るために、ソウルストーンを狙って攻めてきたサノスと戦うのかもしれません。
そういえば、キャプテン・アメリカは何処行ったんだろうな。放浪しているのかな。
その他、小ネタなど
シュリが開発した「スニーカー」
シュリがブラックパンサー用の靴として開発した音を吸収する「スニーカー」。
自動で締まる機能があり、「アメリカ映画からヒントを得た」という台詞がありました。
おそらく「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」でマーティが履くスニーカーでしょう。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」ではナイキでしたが、「ブラックパンサー」では、ニューバランスから「ブラックパンサー」をイメージしたスニーカー「Marvel MS574」が発売されます。
ニューバランス 公式サイト
MARVEL最新作『ブラックパンサー』をイメージした「574S」が限定で登場
デザインは違うみたいです。思いっきりニューバランスのロゴが入ってる。
グレイス・ジョーンズみたいな女が2人
一番笑ったのがこれ(笑)。
冒頭のオークランドのシーンで、前国王が弟の部屋を訊ねるシーン。
ノックされたドアの穴を覗いたズリが「グレイス・ジョーンズみたいな女が2人いる」と言います(笑)。
親衛隊のメンバーが立っているんだなと想像できたので面白かった。
確かにグレイス・ジョーンズみたいだと思う(笑)。
グレイス・ジョーンズは80年代に活躍した黒人歌手で、髪の毛がショートカットで痩せてて背が高い女性です。ワカンダの親衛隊にいてもおかしくないですね。
キルモンガーが在籍した「シールズ」は「シールド」ではない
エヴェレット・ロスが、エリック・キルモンガーの経歴を説明するシーン。
アメリカで所属していた部隊の名前を挙げていく中で「シールズ」というのが出てきました。
「え!シールドにいたの!?」と思いましたが、調べてみるとアメリカ海軍の特殊部隊「SEALs(United States Navy SEALs)」だそうで、フューリー長官やフィル・コールソンがいる「S.H.I.E.L.D」ではありませんでした。
ユリシーズ・クロウの左腕
ユリシーズ・クロウが「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」に続き登場しました。
左手に武器を仕込んでいたのが驚きました。
確かに「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」で怒ったウルトロンに切断されていました。
すっかり忘れていた。
それにしても、1992年からヴィブラニウムを密売していたなんて、ずいぶん昔からヴィブラニウムを探していたんですね。
まとめ
ほとんどの登場人物が黒人という、画期的なヒーロー映画となった「ブラックパンサー」。
昨今の政治や社会を反映した個性的な映画になっていました。これの成功で今後、こういった作風が増えるかもしれません。
「ブラックパンサー」は、MCU次回作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に続く映画として重要な位置にありましたが、意外にもそういったネタは多くありませんでした。
ますます、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」がどんな映画なのか気になります。