ジョーダン・ピール監督の映画「ゲット・アウト」の感想とネタバレです。
こんにちは、よしぞう(@otonahack)です。
遅ればせながら、ジョーダン・ピール監督の映画「ゲット・アウト」を見ました。
そのネタバレ感想です。
「ゲット・アウト」の詳細は公式サイトをご覧ください。
↓↓↓
公式サイト
ゲット・アウト
というわけで、以下ネタバレします!
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タ
バ
レ
し
ま
す
よ
目次:「ゲット・アウト」ネタバレ感想とあらすじ
- 「ゲット・アウト」 登場人物とあらすじ
- 差別だと思ったら、屈折した憧れだった
- 伏線の張り方が秀逸
- ホラーにありがちな「主人公の間抜けっぷり」がないのが良い
- 英語の台詞が分かると楽しめるらしい
- 「ゲット・アウト」を見られる動画配信サイト
- まとめ
「ゲット・アウト」 登場人物とあらすじ
登場人物
メインキャラ
- クリス・ワシントン: 写真家でローズの恋人。黒人(演者:ダニエル・カルーヤ、日本語:三宅健太)
- ローズ・アーミテージ:クリスの恋人。白人(演者:アリソン・ウィリアムズ、日本語:小松由佳)
- ミッシー・アーミテージ:ローズの母親で心理療法家。白人(演者:キャサリン・キーナー、日本語:藤生聖子)
- ディーン・アーミテージ:ローズの父親で脳神経外科医。白人(演者:ブラッドリー・ウィットフォード、日本語:二又一成)
- ジェレミー・アーミテージ:ローズの弟で医学生。白人(演者:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、日本語:佐藤せつじ)
その他
- ロッド・ウィリアムス:クリスの友人でTSA(運輸保安庁)職員。黒人(演者:リル・レル・ハウリー、日本語:間宮康弘)
- ローガン・キング(アンドレ・ヘイワース):パーティの客。黒人(演者:キース・スタンフィールド)
- ジョージーナ:アーミテージ家の家政婦。黒人(演者:ベティ・ガブリエル)
- ウォルター:アーミテージ家の使用人。黒人(演者:マーカス・ヘンダーソン)
- ジム・ハドソン:画商。白人(演者:スティーヴン・ルート、日本語:大塚芳忠)
あらすじ
白人女性のローズと交際している黒人写真家のクリス。
ローズが両親に紹介したいということで、ローズの実家へ向かいます。
クリスは自分が黒人であるためローズの両親から拒絶されないか不安になりますが、ローズの両親はとてもフレンドリーに出迎えてくれ、不安は杞憂に終わります。
ただ、実家で過ごしているうちに、自分に対する周りの態度に違和感を覚えていきます。
深夜に目覚めたクリスはタバコを吸いに外に出た帰り、心理療法家であるローズの母親に呼び止められます。
会話しているうちに催眠術にかけられてしまい、封印していた自分の母親の事故死に関する記憶が蘇ってしまうのでした。
そしてその催眠術の本当の目的は・・・
差別だと思ったら、屈折した憧れだった
「白人女性が黒人の恋人を実家に連れて行く話」というのを前もって知っていたので、人種差別をテーマにした映画なのだろうなと思っていました。
しかし、直球ではなくかなり変化球。
アーミテージ家の周りの白人達は黒人になりたくてしょうがない人達。行きすぎた歪んだ憧れが起こす犯罪の話でした。
パーティ参加者が「時代はブラックだ」と言っていたのは、犯罪を隠すための嘘ではなく本心なのだろうと思いました。
もちろん、そこには「黒人を物としてしか見ていない」という差別心もあるんだろうと思います。
好きすぎて相手に酷いことをしてしまう行為というのは、ストーカーの心理と通ずる部分があるのかなと思いました。
単純な差別心よりも闇が深い感じがして怖かったです。
アーミテージ家の人々は黒人に対する憧れは無さそう
一方、パーティ参加者に比べるとローズの両親や弟、そしてローズ自身は黒人への憧れは皆無に見えました。
むしろ何の罪悪感もなく、ドライにビジネスとして売買をやっている感じですね。
クライマックスでマシンと化して攻撃してくるローズの姿にもそう感じました。あれは獲物を狙う冷徹な狩人の目だ(笑)。
しかも、真っ白な服を着て、真っ白い牛乳を飲んでホワイトアピール感が凄い。
弟はビジネスというよりも、ガチでそういった趣味がありそうで怖い。。。映画冒頭でアンドレを羽交い締めする際にはKKKらしきヘルメットを被っているし。
あんな医学生はイヤだ。。。
アーミテージ家にはアメリカ南部らしい純粋な差別心があるように思えます。
伏線の張り方が秀逸
映画の作りに触れますと、伏線の張り方が秀逸ですね。
1回見ただけでは気がつかない伏線が結構あります。
特に、実家へ行く途中に警官から職務質問されるシーン。
クリスの免許証提示を頑として受け入れないローズ。
映画の後半の内容を知らない時点では「クリスを守るため」に見えますが、実際はクリスが行方不明になった後、捜査が自分に及ぶのを防ぐためだったんですね。
一緒にいたことを警官に知られてはまずいわけですから。
なにげに見過ごしてしまうシーンですが、なるほど〜と思いました。
ホラーにありがちな「主人公の間抜けっぷり」がないのが良い
この映画で良かった点がもう1つ。主人公にツッコミ入れたくなるシーンが少ないこと。
よくあるホラー映画って「ほら、いま助け呼べるだろ!」とか「今逃げろよ!何してんだよ」みたいなツッコミを入れたくなるシーンがありますが、この映画ではそれがありませんでした。
ちゃんとクリスは携帯で外部に連絡を取るし、ローガンの写真を送って身元確認するし、「これはヤバいかも」と思った際にはちゃんと家を出ようとするし、結構冷静に考えてる。
ただ、「彼女の実家」という都合上、「ローズママの誘いを断れない」「不審な点に疑問や文句をはっきり言えない」「悪態つけない」など、彼女のために我慢しないとならないことが多かったことが悲劇。
結局ギリギリまで我慢していたため、逃げるのが遅れた。。。
結婚って厄介ね。。。
英語の台詞が分かると楽しめるらしい
色々調べてみると、ローズ家のおじいちゃんとおばあちゃんの意識が入っていた使用人の二人が喋る英語は、白人が喋る英語っぽいのだそうです。
そんなの日本人には分からないですね。。。
英語が分かるともっと楽しめるんでしょうね。
そして、パーティでフラッシュを浴びたローガンが叫ぶ一番肝心な台詞「ゲット・アウト!」も英語だからこそ成立する台詞。
「Get Out」には「出てけ!」という意味と「逃げろ!」という意味があります。
当然、フラッシュで目覚めたアンドレがクリスに向かって「逃げろ!」と叫んでいるんですが、事実を知らない観客には、フラッシュに怒ったローガンが「おまえなんか出て行け!」と聞こえてしまうんですね。
うまいなあと思います。
「ゲット・アウト」を見られる動画配信サイト
ジョーダン・ピール監督の「ゲット・アウト」を見ることが出来る動画配信サイトです(記事執筆時)。
Amazon Prime Video
(※配信情報は2019年4月時点の情報です。配信終了している場合もありますので、詳細は Amazon の公式ホームページにてご確認ください。)
U-NEXT
ゲット・アウト
(※配信情報は2019年4月時点の情報です。配信終了している場合もありますので、詳細は U-NEXT の公式ホームページにてご確認ください。)
ブルーレイディスクも発売中
ブルーレイディスクも発売されています。
まとめ
というわけで、「ゲット・アウト」のネタバレ感想でした。
ジョーダン・ピール関連の映画は「キアヌ」しか見てないのですが、初監督作品でこれだけの作品を作るのは凄いですね。アカデミー脚本賞も取っちゃうし。
「ゲット・アウト」の詳細は公式サイトをご覧ください。
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公式サイト
ゲット・アウト
参考:TSUTAYA 公式サイト
町山智浩が映画『ゲット・アウト』を徹底解説!「やっぱり差別は隠れていたと確信した」
参考:YouTube
『ゲット・アウト』町山智浩さん徹底解説