黒人のソウルミュージックや60年代ポップス好きな人にお薦めの音楽映画を3本選んでみました。
どれもマニア向けの映画ですが、音楽ファンなら喜んで頂ける映画だと思います。是非ご覧ください。
音楽ファン皆さんこんにちは、よしぞう(@otonahack)です。
かねてから見ようと思っていた音楽映画をようやくまとめて見ることができました。
その中で、お薦めの映画をご紹介します。オールディーズや昔のソウルを好きな人なら気に入ってくれるはずです。
音楽ファンにお勧めする最近見た音楽映画3選 目次
- キャロル・キング好きにオススメ「グレイス・オブ・マイ・ハート」
- オールディーズ好きにオススメ「ジャージー・ボーイズ」
- ソウル好きにオススメ「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」
- まとめ:最近の映画中心にご紹介しました
キャロル・キング好きにオススメ「グレイス・オブ・マイ・ハート」
1996年公開の映画なのですが、ようやく最近見ました。DVDは出ていないのでiTuensでみました。
イリアナ・ダグラスが演じる歌手志望の女性「エドナ」の人生を綴った映画です。60年代初頭に音楽業界に入り、成功や挫折、結婚や別れを経験していく様子が描かれます。
この映画の主人公のモデルとなったのはシンガーソングライターのキャロル・キング。
夫とソングライターチームを作ったり、ガールグループに曲を提供してヒットさせるなど、キャロル・キングのキャリアをなぞったようなストーリーです。もちろんフィクションですので、創作部分もあります。
この映画の素晴らしい点は楽曲です。全て新たに作ったオリジナルだそうです。どれも60年代や70年代当時にリリースされても違和感のない楽曲になっていてプロの作曲家ってすごいなと思いました。「Born to Love That Boy」は昔っぽいのに洗練されていてとてもいい曲だと思います。
また、サウンドトラックは昔のソングライターチームにならってコンビでの作曲クレジットになっています。コステロやバカラックなどが参加しています。そしてなんとジェリー・ゴフィンも参加。
60年代〜70年代のポップスが好きな人にオススメの映画。当時のレコーディング技術の進歩過程や音楽の流行が見て取れるのも面白いです。
サウンドトラックはこちら
以下、ややネタバレです。
ネ
タ
バ
レ
ジョン・タトゥーロ演じる役が、フィル・スペクターに似てて笑えます。でも彼はスペクター役じゃないのです(笑)。またブリル・ビルディングが出てくるところも、60年代ポップス好きにはたまらないです。
マット・ディロン演じる男性のモデルはビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンだと思われます。部屋に閉じこもってしまう部分はなんとも悲しい。ブライアンがモデルになった人物とキャロルキングがモデルになった人物が結婚するのは、なんか違和感がありますね(笑)。
それから、懐かしのパッツィ・ケンジットがエリー・グリニッチと思われる役で出てきました。どこかで見た顔だなあと思った。懐かしいなエイスワンダー。映画ではパッツィ演じる女性の旦那がダメ男に描かれていたけど、ジェフ・バリーってあんなにダメ男だったんだろうか(笑)。
サラッとではありますが、ビートルズを代表とする「ブリティッシュ・インヴェイジョン」にも触れられており、当時の専業作曲家の不安も見て取れます。
オールディーズ好きにオススメ「ジャージー・ボーイズ」
2014年公開の映画。「シェリー」などの大ヒットでおなじみのフォーシーズンズの半生を描いた伝記映画です。元はミュージカル舞台として作られた物語です。
基本的には史実に沿っているようですが多少事実と違う部分もあります。でもストーリーとしては良かったと思います。監督はあのクリント・イーストウッド。
フランキ・ヴァリ役のジョン・ロイド・ヤングが素晴らしい。ヴァリらしい声で歌ってくれます。物語の後半になると髪が伸びて徐々に古畑任三郎風になってくるので笑ってしまいました。
よしぞうは作曲家好きなので、一番気になるのはボブ・ゴーディオ。まさかタモリ倶楽部の「Short Shorts」の人だとは知りませんでした。まだまだ勉強が足りないなあ。
以下、ややネタバレです。
ネ
タ
バ
レ
映画ではトミー・デヴィートがすごいダメ人間に描かれているけど、実際はどうだったんでしょうね?あの描かれ方は少し気の毒。事実なら仕方ないけど。
ちなみに、「君の瞳に恋してる(CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU)」がリリースされたのは1967年。ヴァリの娘さんが亡くなってしまうのは1980年だそうです。
映画では亡くなった後にリリースされたことになっていますね。
よしぞう世代にはボーイズ・タウン・ギャングのカバーでおなじみです。
ソウル好きにオススメ「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」
「フェーム・スタジオ」の創設者リック・ホールの人生を軸とした物語です。「フェーム・スタジオ」や「マッスル・ ショールズ・サウンド・スタジオ」がどのように成長していったのかが描かれます。
この映画は「ジャージー・ボーイズ」とは違い、すべて本人が登場し過去について語ります。
スワンパーズの面々をはじめ、U2のボノや、ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズ、アレサ・フランクリン、ウィルソン・ピケットなど豪華ミュージシャンが「マッスル・ショールズ」について語ります。
ソウル好きにお勧め。
以下、ややネタバレです。
ネ
タ
バ
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スワンパーズが独立する際、結構険悪な雰囲気になったのですね。キャピトルとの契約を持ってきたリックは相当ショックだったと思います。
台詞を正確には覚えていないけど「悔しさや屈辱は成功する為の糧になる」という趣旨のことを言っていたのが印象的でした。
黒人が歌うソウルミュージックの演奏メンバーがすべて白人だった、というのはとても興味深い史実です。ソウル好きな方は是非ご覧ください。ただ、リック・ホールの生い立ちの部分などはちょっと退屈。
まとめ:最近の映画中心にご紹介しました
音楽映画の名作は古今東西たくさんありますが、とりあえず最近の映画に絞ってご紹介しました。「グレイス・オブ・マイ・ハート」は少し古いけど、昭和40年代生まれからしたら、90年代なんてついこの前です(笑)。
というわけで、ご興味があればご覧ください。
あと「永遠のモータウン」もお勧め。ジョーン・オズボーンが歌う「What Becomes Of The Broken Hearted」が良かったです。劇場で見たのですが近くに座っていた外人が「Yeah!」と叫んでいました。その気持ちわかる。あの演奏は良かった。
ジェームス・ブラウンの伝記映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」(サイトは音が出るので注意)は、JBよりも相棒のボビー・バードがとても印象に残る映画です。映画としては今ひとつだったかな。
「バックコーラスの歌姫たち」をまだ見てないのが悔やまれる。
ここ数年、ソウル系の音楽映画が多いですよね。