Googleアドセンスのセミナー「Adsense部」で学んだ、アドセンス運営ポリシーについてまとめてみました。Google直伝ですので、間違いのない情報です。アカウント停止にならないために、しっかり頭に入れておきましょう。
Googleアドセンス 運営ポリシーまとめ「基本編」
サイト運営者の皆さんこんにちは、よしぞう(@otonahack)です。
昨年、Adsense部に参加して、オンライン、そしてGoogle本社でアドセンスについてのセミナーを受けました。その時に学んだことを共有したいと思います。アカウント停止にならないよう、まずはアドセンスの運営ポリシーをチェックしましょう。収益アップのためには、是非、頭にたたき込んでおきたい規則です。
今回は「基本編」です。今後「著作権編」「アダルト編」「アルコール編」などもアップする予定です。
なお、このまとめは、Googleアドセンスのポリシーチームがアップしている公式動画を元にしています。大変役に立つ動画なので、目を通しておきましょう。
YouTube
広告の配置- これであなたもポリシーマスター
サイト運営者が気をつける4つのこと
動画タイム 24分40秒くらい
まずは、サイト運営者がGoogleアドセンスを導入する際に気をつけることをチェックしましょう。以下の4つです。
それぞれについて解説します。
1.ユーザーのためにコンテンツが作られているか?
サイトを運営する際、基本はユーザーのためを考えます。ユーザーにとって価値のあるコンテンツかどうか考えてサイト運営をしましょう。
そして、「ユーザー」「広告主」「サイト運営者」すべてにとって良いサイトになるように運営します。自分だけ儲けようとして広告主に迷惑をかけてはいけません。
2.広告をクリックするような依頼をしない
自分でアドセンスのクリックをしてはいけないのはもちろんのこと、友人に頼んでもいけません。アドセンスのクリックは、ユーザーが興味関心を持ってクリックされるべきの物です。そこが重要になります。
3.ユーザーを騙して広告をクリックさせない
広告なのか、コンテンツなのか、区別がつかないような配置をしてはいけません。広告に似てるコンテンツや、広告とコンテンツを接近させて広告がコンテンツの解説文のように思えてしまう配置にしてはいけません。
4.紛らわしい場所に広告を配置しない
3つめと似ていますが、コンテンツに近すぎてクリックしにくいところに配置しないようにしましょう。誤クリックはアドセンスの収益を下げることにもなります。アドセンスには「スマートプライシング」という概念があり、コンバージョンの低いクリックはクリック単価を下げる原因になります。
Googleアドセンス 14個の違反例
Googleアドセンスで違反しがちな14個の例をまとめました。もし現在行っていることがあれば、すぐに修正しましょう。いつ警告メールが来るか分かりませんよ〜。
- メッセージによるクリックの誘導
- 広告に似せたフォーマット
- 画像と広告の並列配置
- 広告の不適切なラベル付け
- スクロールせずに見える範囲に広告しかない
- ユーザーを騙す広告プレースメント
- 不自然なアピール
- ポップアップ内の広告
- 広告をゲームの前に再生
- 操作領域に近すぎる広告掲載
- 動的なコンテンツが主な要素となっているページやサイトでの広告掲載
- サイドバーの追従広告
- スマホサイトの横幅からはみ出てはいけない
- アプリ内にコンテンツ向けアドセンスを掲載してはいけない
では、それぞれ詳細を見てみましょう。
1.メッセージによるクリックの誘導
動画タイム 3分50秒くらい
Googleアドセンスを始めて間もない人に多い違反です。
「お薦めのリンクです」「この広告をクリックしてください」や「スポンサーのサイトにアクセスしてください」等というような、クリックを誘導する文言を記載してはいけません。クリックはあくまでもユーザーの興味関心によるものでないとなりません。
「このサイトを支援してください」「広告費用で成り立っているサイトです」というような、遠回しにクリックをお願いする文言もNGです。
2. 広告に似せたフォーマット
動画タイム 5分18秒くらい
リンクユニットを使ったフォーマットにありがちな違反です。
デザインやフォーマットが似ていて、どちらが広告でどちらがコンテンツなのか分からない表示はNGです。ユーザーが間違ってクリックしないよう配慮することが大事です。
また、フラッシュゲームのサイトなどでも、ゲームと思ってクリックしたら広告だったという場合もあるので、広告と同じような縦幅と横幅にして並べてたりしないようにしましょう。
3. 画像と広告の並列配置
動画タイム 8分00秒くらい
コンテンツのテキストに並べる形でアドセンス広告を表示させると、テキストがその広告の解説のように見えてしまい、思わず広告の画像をクリックしてしまいます。偶発的なクリックを誘発するのでNGです。
4. 広告の不適切なラベル付け
動画タイム 8分52秒くらい
広告の上には「お気に入りリンク」「おすすめ」などといった文言を付けてはいけません。サイト運営者のお気に入りのリンクと思ってクリックしてしまうのでNGです。
Googleは、「広告」「スポンサード リンク」といった文言を付けるように推奨していますが、広告であることが分かれば、文言自体の厳しい縛りはないそうです。
とはいえ、安全のため、独自の文言を付けるよりは、素直に「広告」「スポンサード リンク」にした方が良いでしょう。
5. スクロールせずに見える範囲に広告しかない
動画タイム 10分17秒くらい
スクロールしないとメインコンテンツを見ることが出来ない場合、ユーザーの利便性を阻害していると判断されポリシー違反になります。サイトのトップにアドセンスを貼る場合は気をつけましょう。
例えば、通常のデスクトップPCだと大丈夫でも、ノートPCなど画面が小さいPCで見た場合、広告しか見えない状態になっていることもあります。広告によってコンテンツが押し下げられてしまうことに気をつけましょう。
スマートフォンや携帯電話も同様です。スマートフォンで300x250(レクタングル中)を一番上に配置してしまうと、ファーストビューがほとんど広告で埋まってしまい、ユーザビリティが悪くなります。また、スクロールする際に意図せずタッチしてしまうので誤クリックが発生します。これは非常にまずい実装だそうです。
一方、Googleアドセンスの最適化チームは「ファーストビューに置くと収益性が上がる」として、ファーストビューにアドセンスを貼ることを推奨しています。いったいどっちなんだ?!と、混乱してしまいます。
要はコンテンツと広告のバランスを取ることが重要です。収益を考えれば、ファーストビューに置いた方が良いですが、やり過ぎは良くないということです。ファーストビューにコンテンツと広告がバランス良く表示されるように実装しましょう。
スマートフォンは320x50や320x100のレクタングルを使うのがよいです。このサイズならファーストビューにあっても邪魔になりません。ユーザーにとっても良いし、収益性も高くなります。
6. ユーザーを騙す広告プレースメント
動画タイム 14分50秒くらい
動画再生プレイヤーのど真ん中にアドセンス広告を配置するのはNGです。
通常、YouTubeなどでは再生プレイヤーの真ん中に再生ボタンが表示されます。その習慣でおもわずクリックしてしまうので、誤クリックが多くなります。
7. 不自然なアピール
動画タイム 15分55秒くらい
「4. 広告の不適切なラベル付け」と同様に、クリックを誘発させるためのアピールを、イラストや画像などを使って行ってはいけません。矢印の画像や指のイラストなどでクリックを誘導するのはよしましょう。
8. ポップアップ内の広告
動画タイム 17分25秒くらい
ポップアップウィンドウにアドセンス広告を配置するのはNGです。
Googleでは、ブラウザのメニューバーが表示されていないウィンドウはすべてポップアップウィンドウとして処理するそうです。JavaScriptで開くウインドウも同様です。アドセンスは、ちゃんとしたHTMLの中に表示させるのが基本です。
9. 広告をゲームの前に再生
動画タイム 18分30秒くらい
ゲームを読み込んでいる間に広告を表示させる場合は、通常のアドセンスユニットの使用は禁止です。 Googleでは「ゲーム向け AdSense」というものを用意しているので、それを使用しましょう。
10. 操作領域に近すぎる広告掲載
動画タイム 19分20秒くらい
コンテンツ内のリンクとアドセンス広告が近すぎるのはNGです。リンクをクリックしようとしたのに、マウスがずれて広告をクリックしてしまう恐れがあるのでユーザビリティを悪くします。
また、普通のリンクの上下をアドセンス広告で挟むと誤クリックの発生があるので、こちらもNGです。
では、広告とコンテンツはどれくらいの距離を離すべきなのか?という疑問がわきますが、全体のバランスが大事で、ピクセル数では一概に言えないそうです。
フラッシュゲームのサイトの場合では、同じページに置くなら最低でも150ピクセル離すことを推奨しています。それでも誤クリックが生じていると判断されると警告が来ることもあるようです。なので、必ずしも150ピクセル離せばいいと言うわけではないそうです。
この辺は難しいですね。
11. 動的なコンテンツが主な要素となっているページやサイトでの広告掲載
動画タイム 22分45秒くらい
チャットがメインとなっているコンテンツでアドセンス広告を掲載するのはNGです。
アドセンス広告は、コンテンツの文脈を拾って広告を表示します。チャットは言葉が流動的なので、文脈を拾うことが出来ないそうです。適切な広告が表示されないのだと思います。
また、チャット内に誰かがアダルトな言葉を書き込んだ場合、その言葉とアドセンスが同時に表示されてしまうと、ポリシー違反にもなります。
サイト運営者としてもチャット画面にアドセンス広告を表示させることはリスクがありますので、実装しないようにしましょう。
12. サイドバーの追従広告
動画タイム 29分27秒くらい
スクロールするとついてくる広告はNGです。広告コードを改変するのはポリシー違反になります。
また、画面スクロールをしても、ずっとページ下部に固定されたままの配置もNGです。コンテンツと広告が重なることを禁止しているポリシーに違反しています。記事を読みたいのに広告で見えなくなってしまい、ユーザビリティが悪くなります。
13. スマホサイトの横幅からはみ出てはいけない
動画タイム 34分00秒くらい
スマートフォンサイトの横幅からアドセンス広告がはみ出るのはNGです。スマートフォンへの最適化を行いましょう。広告主の立場で考えるとよくわかります。お金を出して出稿しているのに自分の広告が切れて表示されていたら腹立たしいし、心象も悪くなります。
それに、そういった表示がずれたサイトはユーザーのクリックも減りますので、収益が減ることになります。
14. アプリ内にコンテンツ向けアドセンスを掲載してはいけない
動画タイム 35分40秒くらい
アプリの中に通常のアドセンス広告を掲載してはいけません。基本的にはHTMLベースのコンテンツに実装するべきものだそうです。
アプリであればAdMobを使うようにします。AdMobとアドセンスは同時に使えません。ウェブベースのモノならアドセンスだけで運営するべきだそうです。
ヘルプセンターにプログラムポリシーのガイドブックがあります
Googleのヘルプセンターで「AdSense プログラム ポリシーガイドブック」が配布されていますので、ダウンロードして目を通しましょう。
アドセンス運営ポリシー「基本編」まとめ
今回は基本的なことなので、ご存じの方も多かったかもしれません。
アドセンスの実装に関しては、全ての人にユーザーフレンドリーであることが基本のようです。スマートフォンにしても、PCにしても、すべての人が操作に慣れているわけではないので、初めて自分のサイトを見た人がどう思うかを考えてアドセンス広告を掲載するのがよいと思います。
もし、自分のやろうとしていることが違反しているのかどうか迷ったら、自分が広告主になったつもりで考えてみるのが良いですね。広告主としてやって欲しくないことは、違反に該当する可能性が高いと思います。
これからアドセンスを導入する方は、今回のまとめを参考にしてみては如何でしょうか?
アドセンスのポリシーチームがYouTubeにアップしている動画を見れば、より詳しく分かると思います。
アドセンスの書籍も発売されていますので、参考にどうぞ。