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書評:面白い!「キミがこの本を買ったワケ」は思わず「あるある!」言いたくなる

キミがこの本を買ったワケ」という本を読んだ。著者は指南役というエンタテインメント企画集団。「人はなぜ買うのか?」をテーマにした本。日常の中でよく体験するシーンを例にあげて、買ってしまうワケを解説している。ユーモアとユルいイラストにより、さらりと読み流すことが出来る面白い本だった。

書籍 キミがこの本を買ったワケ 表紙

「買ったワケ」が書かれている部分は少ない

キミがこの本を買ったワケ」というタイトルだが、実は「買ったワケ」について解説している部分は少ない。基本的には「行動心理」について書かれた本である。人がどういう物に惹かれるか?、なぜ居酒屋で「塩で」と言ってしまうのか、など、おもわず「あるある」と頷いてしまう話が出ている。

脳内スロットが揃うとカツカレーが食べたくなる

印象に残ったのはこの話。

テレビで美味しそうなカツカレーが映し出される。その時、あなたは「食べたい」と思う。なぜ食べたいと思うか。それは、記憶の中にあるカツカレーの味が思い出されるからである。

「目に映っているカツカレー」と「記憶の中の美味しいカツカレー」、この2つのスロットが脳内で揃うことで「食べたい!」と思うのである。

言い換えれば、記憶の中に「美味しいカツカレー」が無ければ、食べたいとは思わないのである。美味しい味を知っているからこそ食べたくなるのだ。1度も食べたことのない中東の家庭料理がテレビに出てきても、無性に食べたくなることはないだろう。

人は自分が知らないものにはなれない

野球のレゴミニフィグ画像

スロットの話は人間の成長にも当てはまる。人は自分の知らない物にはなれない。野球を知らない子供が将来野球選手になれるわけがない、なりたいとすら思わないだろう。

一流の人間になりたければ、一流の生活を体験してみる必要がある。一流の生活を知ればそれを目標として設定できる。目標としてイメージできるからこそ、それを達成できるのだ。

カツカレーの話は、意外と奥が深い話である。

マーケティング関係者にお勧め

この本には、他にも「女性向け商品に魅力がない理由」「安藤優子と田丸美寿々の違い」「デパ地下で何も買わずに帰る理由」など面白い話が沢山載っている。デパ地下の話なんて、自分の生活を見られているんじゃないかと思うくらい「あるある」と思う(笑)。

人がどういう心理で行動しているのかを知るには手軽で良い本だと思う。マーケティング関係者は手に取ってみては如何だろうか?「デビッド・ブレインの数当てマジック」には驚かされるよ。

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キミがこの本を買ったワケ